食と健康「遺伝子組み換え食品」

皆さんは遺伝子組み換え食品にどんな印象を持っていますか?

 

僕は「モヤモヤ」です。
遺伝子構造に人の手を加えるというモヤモヤ、食品表示ラベルにわざわざ「遺伝子組み換えではない」と書かれるモヤモヤ…。様々な考え方があると思いますが個人的には、シンプルに人間が操作してはいけない領域があるのではないかと思っています。

遺伝子組み換え作物の利点

それにしてもなぜ遺伝子を組み換える必要があるのでしょうか?そのメリットは

  • 除草剤に強くなる
  • 害虫に対して殺虫性能力が備わる
  • 特定の栄養成分に富む品種ができる
  • 日持ちの良い品種ができる
  • 寒さや乾燥など厳しい気候条件下でも栽培可能な品種が出来る
そのため
  • 低コストで生産性が上がる
  • 食糧難の解決になる

などが挙げられています。でも除草剤や殺虫能力に耐性を持つ雑草や虫が次々に現れ結局いたちごっこだったり、何やら様々な利害関係も絡んでいるようでやはりモヤモヤ感は拭えません。

食品表示のからくり

日本では商業的な遺伝子組み換えは行われていませんが、トウモロコシ、大豆、菜種、綿実、あまり流通はしていないもののジャガイモ、甜菜、アルファアルファ、パパイヤの8種については輸入が認められています。

 

ここで輸入大豆について考えてみましょう。
日本で流通している大豆の90%以上が輸入物で、そのうち70%以上がアメリカ産です。アメリカで栽培されているほとんどの大豆は遺伝子組み換えです。という事は相当高い割合で遺伝子組み換えの大豆が日本で流通している事になります。

でも食品表示ラベルに「遺伝子組み換えではない」の表示を見る事はあっても「遺伝子組み換え」と表示されているものに出会った記憶がありません。これほど流通しているのになぜでしょう?

それには例外があり、以下の条件を満たせば表示義務が無いからなんです。

  1. 製造の過程で組み込まれた遺伝子やそれによって作られたたんぱく質が検出できない場合(例:遺伝子組み換えの餌を食べて育った家畜の肉や卵・牛乳・乳製品などの畜産品、サラダ油、植物油、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、マヨネーズ、しょうゆ、コーンフレークなど)
  2. 加工食品については、その主な原材料(全原材 料に占める重量の割合が上位3位までのもので、かつ原材料に占める重量の割合が5%以上のもの)にあたらな い場合。
    (例:本来表示義務のある遺伝子組み換えコーンスターチが原材料欄で4番目以降に書かれている)
  3. 5%以下の意図せぬ混入の場合(例:遺伝子組み換えでない作物をコンテナなどで運んだ際、前回運んだ遺伝子組換え作物が5%混入した(EUは0.9%、韓国は3%以下))

実際は遺伝子組み換えの作物や由来のものが入っていても「遺伝子組み換え」と表示されず、知らず知らずのうちに私たちの食生活に浸透しているんですね。しかも3の条件下では「遺伝子組み換えではない」との表示が許されています。

健康被害

一番懸念されるのは遺伝子組み換え食品の歴史は浅く、人間にどのような影響を与えるかがまだよく分かっていないという事です。

 

厚労省が安全なものとしている一方で動物実験においては有害性が認められていますので、手放しで安心!というわけにはいかなさそうです。厚労省は審査によって安全とされたものにその後問題が確認された場合の対応について「再評価を行いその結果人の健康を損なう恐れがあると認められた場合、その旨を公表し適切な措置を取る」としています。

これは裏を返せば審査は万全ではない事を意味しますし、遺伝子組み換え食品や添加物などは、少しずつ体内に蓄積され症状として現れます。(人によってはすぐに現れる場合もありますが)しかも、それらが原因であるとはっきりとわからなかったり、わかったとしてもかなりの時間を要する可能性もあります。それらを考えるとちょっとなら例外、の食品表示基準や受け身の対応策に不安を感じてしまうわけです。

他国では遺伝子組み換え食品

EUでは日本より厳しい食品表示になっていて、日本の「非遺伝子組み換え食品」が「遺伝子組み換え食品」になる事も。遺伝子組み換え食品について日本と考え方が近い韓国では今年2月に一部基準を改定しています。

 

日本では「消費者庁が今後表示の見直しについて2017年度に食品業界や消費者団体などを交えた有識者検討会を設け議論を始める」との事なので、今後わかりやすい表示基準で消費者がより安心して食品を選べるようになる事を期待したいところです。

私たちにできる事

今後食品表示基準がより厳しくなったとしても、それは安全性の表示ではなくただの情報表示にすぎません。ですから私たち消費者が、その情報を活かしていけるよう遺伝子組み換え食品についてまずは関心を持つことが大事だと思います。