私たちは地球の自転に合わせ一日24時間で生活しています。生命活動を調節している自律神経の働き(血圧、脈拍、消化吸収、体温、血流)やホルモンの分泌、摂食行動、睡眠、覚醒というように一日が繰り返され約24時間を周期として規則正しい変動をしています。この一日周期をサーカディアンリズムといいます。
本来人間の生体リズムは約25時間です。活動開始の時間帯(すなわち朝)に光を浴びることによりリズムが1時間前進し24時間に修正されます。朝の光には体内時計を整える上でとても重要になります。
一日を規則正しいリズムで刻む体内時計には親時計(中枢)と子時計(末梢)があります。親時計は脳の視床下部、視交叉上核にあり、子時計は心臓、血管、肝臓、腎臓、から皮膚や粘膜に至るまでほとんどの組織に存在することが明らかになり、連動しつつも個々に時を刻んでいます。
体内時計には時を刻む以外に自律神経の働きを調節するというもう一つの大きな役割があります。体の内と外の環境、情報(音、におい、ストレス、疲労度など)は全て自律神経の副交感神経の迷走神経が主役をなします。親時計がある視交叉上核に入力され体内時計の時刻に見合った情報量を処理し、自律神経の調節や分泌系、免疫系を統括する働きをし、健康を保っています。
地球の太陽光環境に適応するため、長い進化の過程で光に合わせた生体リズムを獲得していったと考えると、不規則な生活を送りがちになった現代社会において病気が増えていることに納得できるのではないでしょうか。
不規則な生活を繰返していると体内時計のリズムが乱れ様々な機能が正常に働くなり、生活習慣病や癌など色々な病気が発症すると言われています。規則正しい生活を繰り返し、乱れた生活リズムを整えると体内時計のリズムは正常化し、体の様々な機能も正しく働き生活習慣病を軽快する事が明らかにされています。
①朝の太陽の光を浴びる
「朝」に光を浴びることが大切です。光の強さとその持続時間の積が大きいほど生体リズムを強く守ることができます。必ずしも太陽光でなくても効果はありますが、2500ルクス以上の明るい光(晴れた日の北側の窓際に相当する光の量)を浴びる必要があります。
②夜のメラトニン
脳の松果体から分泌されるメラトニンは厚手のカーテンを引いて真っ暗闇にするとメラトニン分泌が高まります。メラトニンの作用は入眠を誘い睡眠覚醒リズムを整える、時差ボケの改善、骨粗しょう症、がんの予防、老化を遅らせる、自律神経や免疫系に作用し健康を保持するなどの働きがあります。
③朝食を摂る
空腹の時間が長いほど時計の針を合わせる力が強くなります。ポイントは出来るだけ決まった時刻に摂ること。他にカロリー数は少量でも効果がある、夕食を過量に摂りすぎると時計の針は乱れ朝食の効果が弱くなるなどが挙げられ、これらに注意して食事をすると栄養刺激として獲得した時刻情報がインスリンや副腎皮質ホルモン、あるいは自律神経などを介して全身に伝わり生体リズムの時計が調整されます。
④適切な睡眠時間を確保するとともに起床時間を一定にする
⑤時々時計を見る
などに気を付けて生活していくと体内時計や自律神経などが整いやすくなります。
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