前回のブログで、ヒトの進化の過程で土地や環境によって合う食べ物とそうでない物があるとお伝えしましたが、それに関連したお話しです。
1.牛乳を消化できる人々
哺乳類は成長過程において赤ちゃんの離乳を促すために「ラクターゼ」という乳糖分解酵素の活性を低下させます。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり下痢をするような症状はそのためで「乳糖不耐症」と呼ばれますが、ある意味正常な反応といえます。
日本人は特にこの酵素を持つ人の割合が低く約20%程度ととも言われています。(消化については代わりに他の酵素が分解するとも言われており個人差もあるようです)
しかし、北欧の一部地域の人などは大人でもこの酵素を持っているそうです。生存のため牛乳に依存しなければならなかったなどの理由でラクターゼの分泌を維持できるようになったり、合成できる遺伝子を持つようになったと言われています。これはヒトが環境に適応していった結果ですね。
2.海苔を消化できる人々
海苔を消化できるのは日本人だけなのをご存知でしょうか?
2010年、米国立バイオテクノロジー研究センターがその調査結果を発表しました。また、フランスの微生物学研究チーム「ロスコフ生物学研究所」は日本人が海苔などの海藻を分解できるのは、多糖類の分解酵素を出す遺伝子をもったバクテリアを取り込んでいるからである、という論文を発表しています。
ではなぜ日本人だけにそのバクテリアが存在するのでしょうか?
海藻には海藻類に含まれる糖分を分解する力を持つバクテリアが住んでおり、古来から生の海藻を食す文化がある日本人はそのバクテリアを体内に取り込んできました。その結果、元来消化できないはずの海藻類を日本人だけが消化できるようになったのです。
まさしくヒトがその土地や環境の中で生活し進化していったんですね。
(焼き海苔や韓国海苔は、焼く事で消化吸収が良くなるので日本人でなくても消化できます)
体の機能はすべて理由があって存在し、不必要なものは無いんですね。
そうそう、余談ですが「盲腸になった」などと言われる時の盲腸は虫垂(盲腸の先端についている小さな器官)のことで、長い間必要がないとされてきましたが、近年腸内の免疫機能をコントロールしている器官であることが判っています。虫垂もやはり大切という事です。
私たちの体に備わっている様々な優れた機能。存分に活かせる環境を作ってあげたいですね。































































